外貨投信残高急減
「外貨投信残高急減」
2000年から2007年のドル安円安(すなわちドル円は小動きであったが、クロス円が大幅上昇、ユーロ円が100円から160円、豪ドル円が50円から100円、NZ円が40円から90円など)を支えていたのは外貨投信残高の急増が背景にあった。2000年の外貨投信残高は2兆円で投信全体の残高の4%であったがその後は2007年12月には36兆円、投信残高の45%まで占めるようになった。7年で34兆円、毎年約5兆円増加して円安を支えていた。今年のクロス円の円高は円キャリーの巻き戻しと言われているが、相場の動きが良くわからなくなると海外要因としがちである。ヘッジファンドが売ってるの買っているのと便利に使われる。
さて今年は8月までは外貨投信残高は35兆円程度で横ばい推移していた。この横ばいの動きもさらなる外貨投資意欲が減退していた一つ証拠だが9月からは急速に残高が減少し始め30兆円、10月が23兆円、11月が22兆円となっている。円高を進めたのは海外の円キャリーよりも国内の外貨投信解約が主役だったのではないだろうか。引き続き月別に発表されるこの残高を追っていきたい。
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