津田さんへ : かかしより
津田さん、こちらこそいつも為替を勉強させていただき、ありがとうございます。先日いただいた大作は私の大切な読書リストにいれて精読するつもりです。
株式市場は本当に厳しかったですね。私もここまで下げるとは思っていませんでした。
ご質問の一つ目で、「景気敏感株の対極にディフェンシブ株を置いている」という鋭いご指摘はまさにそのとおりです。「苦し紛れにディフェンシブ」というのも紛れもない事実でしょう。実は、それがディフェンシブ株の魅力でもあります。
「多通貨でクロスヘッジ」をするのと確かに似ています。ただ、「はずすタイミング」が難しく、「相場観や景況感が当たらないと儲からない」のだとすると、ちょっと厄介ですね。
ところが、株の場合は、多少対処がしやすいのかもしれません。先日、ディフェンシブの説明の追加資料で、「鉱工業在庫循環モメンタム」(逆数)と「電力・ガスセクター」の株価の動きを描いた図をお眼にかけましたね。
この図の意味するところは、基本的に「相場観」や「景況感」などのカンに頼る必要がないということなのです。着実に出荷や在庫の動向を追っていれば良いわけです。
その指標がきれいな波を打っています。ということは、経済が規則的な波動を描いているということです。したがって、ある程度予想がしやすいのです。「カン」に頼るのは危険だと思っています。
月次のデータが基本ですから、今日の指標の動きで明日の株価が読めるといった短期のものではありませんが、結構役に立ちます。しっかりした指標で状況を把握することが大切なことは言うまでもありません。
二つ目のご質問である「業界ごとのインデックスのようなもの」は存在します。ETF(Exchange Traded Fund)が最も手っ取り早いと思います。上場しているので、通常の株式と同様に売買ができます。また、大手の投資信託では、セクターファンドを設定しているので、それを購入することも可能です。
インデックスを組み合わせてポートフォリオを構築するのは、比較的に簡単です。
ご友人が職を失われたとか。繰り返しになりますが、金融業界にとって本当に厳しい1年でした。でも、永遠に続く夜はないでしょう。「ユスリカ」の生命力のようなものをしんじたいですね。ピンチはチャンスの源です。
かかし
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