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2008年12月 3日 (水)

水谷さんへの回答:津田

水谷さん

今晩は、御無沙汰しております。本日の投稿文の中で豪州に関する御質問がありましたので、ちょっとお答え申し上げます。いや早いもので恐慌の2008年も師走ですね?なにを申し上げたいかと言えばほんの数ヶ月前、7月にCRB(商品先物インデックス)は470の史上高値をつけ、豪ドル円は104円、豪ドル米ドルが98セントだったわけです。それが昨年夏始まったサブプライム狂想曲最終章が10月にピークに達し、世界中で株価アセットだけで700-800兆円が失われ、世の中は何十年、いや100年に一度の大恐慌と騒ぎ立てています。確かにこれだけレバレッジがはびこった世の中、一度バブルがバーストしますと未曾有の惨事となることは現在市場参加者が身をもって体験しているところです。ただそういう理解で街中を見渡しますと????とならざるをえないですね。確かに数字的にはここ数年平均4%近くであった豪州の成長率が今年は1.5%程度に落ちる見込み、個人消費や住宅部門が低迷となります。しかしデパート、スーパーなど人々でワンサカ。また住宅特に通勤の便のよいあたりの家賃や価格はむしろ今でも上がっています。もちろん資源価格が今後も続落すれば企業収益が悪化するでしょうが、反面エネルギー価格の下落は個人消費に大きく寄与するはずです。RBAは昨日1%利下げをし来年3月までに政策金利は3.53.75%になるとの観測が多いですが、7.25%から4.25%への大幅利下げは世界恐慌という非常事態におけるカンフル剤の投入の意味合いが大きいのではないでしょうか?事実過去を見てもRBAは半年~1年サイクルで平気で金融緩和、引き締めへの政策変更を行います。本日の当地ファイナンシャル・レビュー(日本の日経新聞)ではRBAの利下げについて4ページほど割いてますが、スティーブンス総裁の発言として今回の大幅利下げで”should provide an "expansionary" settingと発言し、”政府の景気刺激策と豪ドルの下落に今回の利下げを加えて1年先までの需要サポートとなるであろう”と述べ、新聞のコメントにも「利下げサイクルの大方が終了した」とのニュアンスが感じられます。

津田


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