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2008年12月 8日 (月)

「不況下の株高」について:かかし

「かかし」です。

株の世界は依然として暴風雨圏内にあります。自動車「不況」、IT「不況」、住宅「不況」といった言葉が新聞紙上に飛び交います。強い円はさながら巨大な漬物石のよう。そこで、今回は「不況下の株高」について考えてみたいと思います。

ずいぶん前のことになりますが、このテーマで本を書きました。当時、仕事の関係で、景気動向と株価の関係について調べていました。そして面白いことに気づいたのです。

景気が良く、企業業績が好調で、株式市場が沸いている時に投資をすると意外に儲からないのです。いや、確かにそれなりに儲かるのですが、あくまでも「それなりに」なのです。

ところが、景気が悪く、企業業績は絶不調、株式市場も沈滞しているような時に投資をすると、びっくりするほど儲かる。

これが「不況下の株高」という現象です。「人の行く裏に道あり花の山」と昔から言われているわけで、「逆張り」を投資哲学としている方々には常識なのかもしれません。

でも、いつも皆の逆をやっていれば必ずうまくいくというものでもありません。今のように、「もう底」と思って買ってみたら、まだ下に「底」があったと言うことを繰り返すこともあります。

大切なことは、なぜ皆の逆を行くのか、その根拠なり基準なりを明確にしておくことでしょう。その根拠が「カン」や「神のお告げ」であるとするなら具合が悪い。少なくとも私にはそのような才能がないからです。

そこで、合理的な道具として使っているのが「在庫循環モメンタム」です。出荷金額の増減率から在庫金額の増減率を差し引いて作る簡単な指標です。日銀の価格データを使って金額ベースにするところがミソ。一般的な景気認識より早めに景気動向を教えてくれます。

実は先週もこの指標を使いました。もう1度その図を見ながら、投資戦略を考えてみましょう。

Gazou1
この図から何が読み取れるのでしょう?3つほど指摘してみます。

(1)   指標が下降している。
(2)   在庫(点線)が大幅に減速をはじめた。

(3)   指標の水準が低くなった。

では、それを投資にどう生かせば良いのでしょう?
(1)   指標の下降局面で、株価が逆行する傾向のある分野に注目する。電力、ガス、医薬品、食品などディフェンシブと呼ばれる分野です。景気が悪いと元気が良い。円高や原料安のメリットもあるので、電力やガスなどの公益産業が特に注目です。
(2)   在庫金額の伸びが減速しているのは、原料価格の下落が著しいためです。せっかくの原料価格低下メリットを低迷する輸出で帳消しにしてしまうことのない内需産業が良さそうです。段ボールのレンゴーなどの紙パルプ、太陽光発電システム搭載住宅の積水化学工業など化学の一部に加えて、電力、ガス、食品などのディフェンシブな分野もこの中に入れることができます。
(3)   指標の水準が低いということは、いつまでも弱気でいてはいけないということです。弱気でいることのリスクが大幅に高まっています。

暴風雨圏では油断もスキもありませんが、それを抜ければ、日がさしてきます

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