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2008年12月30日 (火)

株式投資勝利の方程式:竜河

時折、開発した手法・モデルの勝率が高いことを誇りにしている株式投資家が見かけます。確かに勝率が高いと、安心してポジションを取ることができ、それほどストレスを溜めなくて済み、かつ、レバレッジを少しばかり高めにすることも出来ます。

 

ただ、勝率が高いだけでは、高い収益が保証されません。1つ極端な例として、次の2つの手法を比較してみます。

 

手法1)勝率70%で、毎年の取引チャンスが10回。

手法2)勝率55%で、毎年の取引チャンスが100回。

 

仮に、1回の取引で勝ちと負けの(純)損益がそれぞれ1%としますと、手法1では年間の収益率が4%、手法2では年間の収益率が10%となります。従って、手法2の方は勝率の高い手法1を勝っています。

 

より正確的に言うと、株式投資の勝利の方程式は次のようになるでしょう。

 

取引回数☓勝率☓勝ちの平均収益 - 取引回数☓(1-勝率)☓負けの平均損失

 

即ち、勝率と同等、勝つ際の収益を大きくする(利を伸ばす)こと、負ける際の損失を小さくする(損を限定する)ことも大事です。極端な例を言いますと、勝つ際の平均収益を負ける際の平均損失の2倍まで高められれば、勝率が33.3%に止まっていても最終的には負けなくてすみます。

 

また、上記の式から、

 

{勝率☓勝ちの平均収益 - (1-勝率)☓負けの平均損失}

 

をプラスにすることができれば、取引回数が多ければ多い方が良いということになります。

 

さらに言うと、株式相場の1つの特徴は、下落する際の変動幅が上昇する際の幅より大きいことです。この特徴を上記の議論からみると、株価の下落を当て込む手法は予測の精度が50%を下回っても、儲かる可能性が残っていることです。

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