下のチャートを見てください。ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円の1年間、及びドル円の20年チャートです。
「えんこう」といっても変な意味ではありません。「円考」です。
ちょっと本日体調が優れず、ベッドの中で徒然なるままに、円について考えてみました、、
円は野村さんの専門分野なので、おこがましい気もしますが。まあ free thinkingというやつです。「いや、円さん、あんたも偉くなったねぇ」とつくづく思いました。ドル円が94円台になっただけで、「円安加速、95円をブレークすれば夢の大台も!!」などという見出しが踊ります。(”夢の大台”は自作です)
ドル円のレベルが130円、いや120円、いや110円の話ではありません。たかだか94円です。しかし87円台が94円台になれば”円の暴落”となるのでしょうね?人間の”目の慣れ”というのは恐ろしい限りです。ほんの5ヶ月前までは”ドル円が100円を割る、えらいこっちゃ”と騒いでいたのがこの始末です。やはり市場参加者は過去など見ないのでしょうね。現在直視型未来思考!!立派!!
さすがに”ほんの20年前までドル円は200円の上にいたんだよ”とは言いませんが、少なくとも100円を割ったのは史上安値をつけた1995年に約8ヶ月、昨年3月に約1ヶ月、そして今回10月からここまで約5ヶ月の間、合計約14ヶ月だけ。1995年以降、割合にして144ヶ月/158ヶ月=9.1割り以上の期間はドル円は100円の上にいたのです。
にもかかわらず、人々の頭の中はあまりにも円高志向に占領されていると思います。ちまたには”今年の夏までに70円、60円”という文字が躍ります。
その根拠は何なのか?
日本が経常黒字国であるからか?円金利がゼロで(米ドル金利もゼロだがこれはあくまで一時的との認識)他通貨に対してフォーワード・プレミアム(低金利の通貨ほど先物になるほど高金利の通貨に対して価値が上がる)であるからか?
しかし投資貯蓄バランス(ISバランス)論でいけば:
(貯蓄ー投資)+(財政黒字または赤字)=経常収支であるから、日本の場合財政真っ赤で、今後も赤字が増える、そして貿易黒字激減中であるから今後経常黒字は縮小すると考えざるを得ない。
また円のフォワード・プレミアムにしても、もともとゼロ金利の円にその他国が利下げで猛追しているわけで円プレミアムは限りなく縮小中。
こうなると円高を理論的に証明するものはなにもないではないか??(ちょっと言い過ぎ?)
そこでハタと考えたのは、市場はまだ”羹に懲りて膾を吹く”*状態なのだということです。
*羹(あつもの)に懲(こ)りて膾(なます)を吹く---
熱かった吸い物に懲りて、ついつい膾や韲物(あえもの)のような冷たい料理も吹いて冷ますということから、一度しでかした失敗に懲りて、必要以上の用心をすること。
当地でも2002年から2007年まで豪ドル円は55円から107円まで上昇し、再び55円まで落ちてすべて吐き出す結果となりました。豪ドル円は悪名高き”円キャリートレード”の代名詞のように言われ、そしてキャリートレード解消の名目の元急落していきました。やはり思いますこの衝撃の価値の半減(107円→55円)の後遺症は1年やそこらで回復は無理なのでしょうか、、、トラウマ
上のグラフ(ドル円及び円クロス過去1年)を見てもドル円でこそ若干上にブレークしつつありますが、その他クロスではまだまだ下位にベッタリ張り付いています。また一番下ドル円30年チャートを見れば全く史上安値圏におります。
よく”人間偉くなれば、実力はあとでついてくる”といいます。円も偉くなって”実力”(ファンダメンラルズ.)があとでついてくるのか?またはもっと中身のないのに偉く(円高に)なるのか?見ものです。最後に今回の円高を”トラウマ円高”と名づけたいと思います。
野村さん、あまりオチが決まっていませんか?
ちょっと体調悪いのでこの辺でカンベンしてください、、、ワインも薬も飲まずに寝ます、、、
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